【三浦社長のふどうさんコラム】第46回 賃貸の原状回復義務とは?

賃貸でお部屋を借りて退去する時に、現状回復義務という責任を借主は貸主に対して負う。

では、現状回復義務とは具体的に何なのか?

クロスを例にとる。

私がこの業界に入ったころ(40年前、1984年、昭和59年)は、クロスの貼替費用は全て借主が負担していた。よくもめた。

その後1998年に国交省から現状回復のガイドラインが作成され、それを受けて賃貸紛争防止条例(俗にいう東京ルール)が2004年にできた。

東京ルールは、東京の物件に適用される。

それによれば、クロスは消耗品であり、6年でその価値が1になりほぼ償却されると書かれている。

つまり、自然に汚れたものは家賃に含まれる、という考えだ。

では、落書きはどうか。これも、ガイドラインの中に明記されている。

借主には、借りている物件を善良なる管理者の注意をもって使用、保管する義務があり、

償却期間が経過しても、落書きなどは自然損耗とは言えず、

明らかに故意に基づく特別損耗であり、借主に現状回復義務があり、

そのための材料費、労賃は借主が負わなければならない、と書かれてある。

つまり、いくら償却期間が過ぎたからといって、落書きなどをしなければ、

まだ、十分にクロスは使用できたにもかかわらず、落書きによって、使用できなくなったのだから

借主は善管注意義務責任に基づき現状回復しろ、という事だ。

ただ、判例はまちまちである。

ガイドラインも東京ルールも判例に基づき作成されたものだが、裁判官はガイドライン拘束されない。

では、どうすれば紛争を防げるのか。

ガイドラインに基づき契約し、契約書に紛争になりそうなことは具体的に明記し、契約の際によく説明することだ。

例えば、ガイドラインには、クロスの貼替は、損傷した部分を含む㎡単位で現状回復を負うと書かれているが、契約の特約でその壁一面単位、場合によっては、部屋単位で貼替すると明記するとか。

ただ、あまりにも貸主に有利な特約は無効となる。

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