最近、世界の住宅ローン金利が上昇している。G7の参加国で金利が一番高いのが、8%のイタリアだ。米国は7%、カナダは6.5%。イギリスは6%、ドイツは4%。フランスは3%。日本は、変動金利で借りる方が多いが、米国は30年固定で借りる人が多い。日本の変動金利は0.5%。30年固定だと1.5%。比較すると日本の住宅ローン金利が一番低い。
以前にも住宅ローン金利のお話しはさせていただきましたが、金利と不動産の価格は密接に関係している。もし、日本の住宅ローン金利が、米国並みになれば、大変なことになる。ただ、過去にはそういう時期もあった。仮に30年固定のローンで5000万円借りた場合、1.5%だと30年間の支払総額は、6429万円、7%だと1億3415万円になり、その差は2倍以上になる。
1億で購入したマンションで9000万の30年ローンを借り10年後に売却したと仮定した場合を金利差で比較してみる。0.5%の変動ローンで借りた場合10年後のローン残高は、6148万、7%で借りた場合は7723万になる。その差額は1575万になる。10年後に仮に購入した1億円で売却できたとすると手元には0.5%で借りた場合は、1億-6148万で3852万残る。(手数料などの諸経費は計算に入れていない)
7%で借りた場合は、1億-7723万で2277万残る。その差は1575万になる。一方で毎月の返済は0.5%だと毎月269,270円になり7%だと毎月598,772円になる。10年間の支払総額は0.5%だと3231万、7%だと7185万になり差額は3954万になる。つまり低金利で借りるほど返済のほとんどが元金の返済に充当されるので売却した時に残る金額が多いという事だ。仮に1億円のマンションの家賃が30万と仮定すると10年で支払う家賃総額は3600万になる。一方で1億のマンションを9000万のローン(30年、0.5%)で購入した場合、10年後に購入した金額でしか売脚できなかったとしても支出した金額のほとんどは回収できるという事だ。しかし借りる金利が高いとそうはならない。もし、この10年間みたいに価格が暴騰すれば、逆に利益を生むことになる。
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