【三浦社長のふどうさんコラム】第25回 不動産の罠 たった一人の所有者がマンションを牛耳る?

知らない間に管理費が値上げされていた。

管理会社の管理に不満があるが、全く聞き入れてくれない。

宅配ボックスを設置したいが、一人の所有者が反対して簡単に否決されてしまった。

こんなことがあるのでしょうか?

認められるのでしょうか?

結論は、今の区分所有法ではあります。

そもそも、マンション内の決め事は決議によって行われます。

決議は、その重要度に応じて、普通決議(過半数)、特別決議(4分の3)、建替え決議(5分の4)があります。

公平性を保つために決議は、議決権の数と区分所有者の数の両方を満たさないと、決議できない事になっています。

ところが、普通決議に関しては、管理規約で定めれば、数の縛りを外すことができます。

実際、国が定める標準管理規約では、議決権ベースの規約になっており、人数の縛りはありません。

さらに厄介なのは、法律が1戸1議決権とは定めていないことだ。

専有面積に応じて議決権を決めることもでき、戸数を持たなくても多くの議決権を持ち決議に大きな影響を与えることになる。

一般の分譲マンションは、開発したマンションデベロッパーがこのような事が無いように、

1住戸1議決権、決議は人数の縛りもあり、というのがほとんどです。

注意を要するのは、地主がもともとそこの土地を所有していて、等価交換で分譲されたマンションです。

管理規約がもともとの地主に有利に作られており、

決議(特に普通決議)は議決権の数で決議されるように規定されており、かつ、議決権の数は、所有する専有面積による場合です。

実際に二子玉川にあるマンションで、そのように管理規約がなっていたマンションがありました。

多くの部屋を所有する元の地主が多くの議決権を持ちその一人の者によって全てが決められてしまいます。

マンションを購入する前に、マンションの議決権がどのようになっているか、確認しておくことが重要です。

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