【三浦社長のふどうさんコラム】第18回 コロナ禍におけるマンションの騒音問題 part4マンションの床の騒音

マンションの床の騒音

今回は、床(スラブ)の音のお話を主にしたいと思います。

まず、音の種類には、2種類の音があります。

軽量衝撃音(LL)と重量衝撃音(LH)。前者は、スプーンを落とした音、椅子を引く音、スリッパでパタパタ歩く音など。

後者は、飛び降りた時にするドスンという音、子供が走り回った時にするドンドンという音など。

したがって音というより振動に近い。では、そういった音が伝わりにくいマンションをどうやって見極めればよいのか。

LHに関しては、床(コンクリートスラブ)の厚さを確認します。

理想的には20センチ以上とされています。

では、どこでそれを確認するのか。まず、担当の営業の方に聞いてみましょう。

分からなければ、図面で確認する方法もあります。

床伏図(ゆかふせず)という図面を見ます。

注意するのは、同じマンションでも階数や位置によって厚さが違う事です。

さらに同じ部屋の中でも違いがあります。

また、自分の部屋だけでなく真上の部屋のスラブ厚も確認します。

厚さは、スラブリストを見れば確認できます。

重量衝撃音はスラブの震度によって起こります。

したがってスラブが一枚の大きな板みたいだったら振動はより大きくなります。

それを防ぐために大梁や小梁でスラブを分断していきます。

反対に梁を少なくするために中空スラブ工法やアンボンドスラブ工法という工法が考案されましたが、逆に振動を大きくすることになりました。

軽量衝撃音(LL)は、床の仕上材によって防音効果が異なります。

一番防音性のあるのは、絨毯やカーペット、コルクなどの弾力性のある素材です。

最近はフローリングが主流ですが。

素材の他に仕上げ工法によっても変わります。

仕上げ工法は直床工法と二重床工法があります。

フローリングなどは、二重床工法が多く、軽量衝撃音を軽減します。

ただし防音対策をしていない二重床工法だとかえって振動や音がします。

吸音材や防振ゴムなどを用いて防音します。

お客様をご案内すると床がフカフカして気持ち悪い、という方がいらっしゃいます。

あれは、防音材によるものです。傷んでいるわけではありません。

 

 

 

 

この他に以外な盲点なのが内廊下によるドアからの音漏れです。部屋の中で犬が吠えていたりする音は意外と外に聞こえます。また、風が強い日などはドアから風切り音がします。逆に外廊下外階段で、外階段が鉄やコンクリートだった場合ハイヒールの音が響いてうるさい、という事もあります。中古住宅であれば住んでいる人に尋ねるのはもちろんです。

タイトルとURLをコピーしました