今回からは、知らないと場合によっては、不動産の価格を半減させてしまうような、こわい話をしていきたいと思います。
建物を建築する場合、通常は、その土地が道路に接していないと建築できません。
一般住宅ですと2メートル以上道路に接していないと建築の許可がおりません。
問題はこの道路です。一見道路に見えても、実は道路ではなかったというこわい話です。
位置指定道路という種類の道路があります。
大きな土地を分割して売却する場合、真ん中に道路を造って土地を分割していきます。
もともと一つの土地であったところの一部を道路として指定して建築基準法上の道路として使う場合です。
位置指定道路の内容を知るためには建築指導課などで位置指定図という図面で確認します。
そこには道路の幅や長さなどが記載されています。
大事なところはここからで、図面の内容と現場が一致しているかの確認です。
実際に二子玉川の土地の売買で、位置指定道路に接している土地を扱いました。
現地を調査した時にどうも違和感がありました。
一見したところ位置指定道路は奥の土地までつながっている感じでしたが、図面より道路が長い感じがしたので、実際に現場で測ってみました。
すると図面の位置指定道路は奥の土地の手前までで、その先は道路に見えても土地の一部でした。
つまり道路に見えていたものは、道路ではないという事です。
したがって接道していないと土地になります。
こうなると土地の価格は場合よっては半分位になります。
ここに気付かないで土地を売買してしまうと建物が建てられない土地を買うことになります。
ただ、プロである業者がそこを見落として裁判になった事例もあります。