今月は、『マグロマン』さんをご紹介させて頂きます。今年(令和5年)5月にオープンされたお店で、名前の通り、マグロ専門の居酒屋さんです。
いきなり結論から申し上げますと、かなりおすすめです。
お店の場所は、高島屋の南館の南西側、駅から『まいばすけっと』に向かう左手前です。『マグロマン』の文字をかたどった赤いネオンサインが目印。
店内はテーブル席を中心に、半個室やカウンター等、計30席弱の広さです。僕の訪問時はほぼ満席でした。
今回は事前に、7品目のスタンダードコース『マグロコース(3,500円税込)』を予約させて頂きました。日によるのかも知れませんが、この日のマグロは『青森県の大間産』と店長さんが教えて下さいました。大間といったら長野県出身の僕でも知っている、キング・オブ・マグロ名産地ですので、期待が高まります。
以下はお料理のご紹介です。
最初は『マグロ出汁3種』と題された前菜から。お猪口にお麩が浮いているのがマグロ節の出汁です。すっきりして、かつお節より上品な美味しさの出汁でした。ガラスの器が『マグロ出汁のもずく酢』です。お酢の酸味よりも出汁の旨味が強く感じられます。3つ目が『マグロの南蛮漬け』が豪華に二切れ。こちらもお酢は控えめで、噛むとマグロの甘みがジワッと広がります。
次は『15品目の野菜サラダ』です。色鮮やかな野菜の中に、シャキシャキと食感の良いスポンジのような見た目の野菜が入っていて、アクセントが効いています。調べたら、『ハスイモ』という関東では珍しい野菜のようです。勉強になります。
サラダの次は『マグロマンの刺盛』の登場です。この一皿で、マグロの部位5種が楽しめます(写真は2人前)。部位は写真左から『赤身』、『中トロ』、『ポンプ』、『脳天』、『中落ち』の5点です。赤身から頂きましたが、僕の知るマグロとは別格でした。マグロの旨味・風味が広がり、臭みはなく、マグロの美味さ爆裂の赤身でした。そもそもの質も高いのだと思いますが、鮮度の良いマグロなのでしょう。次に『中落ち』を頂きました。赤身と比べてもさらに味が濃くて、噛むごとに旨味が出てきます。『脳天』はよく脂がのって、ほどけるように溶ける柔らかさ。マグロらしい風味も濃くて、トロと赤身のいいとこ取りといったところです。綺麗にサシの入った『中トロ』は、脂の甘みが広がって、味わう間にとろける滑らかな舌触り。最後の『ポンプ』は、マグロの心臓近くの動脈だそうです。はじめて聞く部位の名前です。見た目は白っぽく繊維質に見えますが、食感はプリップリのツルッツル。固さの全くないホルモンのようです。僕はマグロもホルモンも大好きなので、好みのド真ん中に刺さりました。マグロ一尾に対し、拳の半分くらいしか取れない希少部位とのことです。道理で知らないわけですね。
まだまだお料理は続きます。次は『マグロのもつ煮込み』で、大根・人参・ゴボウと一緒に、マグロの『心臓』、『たまご』、『胃袋』が煮込まれています。なんと、先ほどの『ポンプ』に続き、僕の知らない部位が3つも登場しました。マグロのたまごは、見た目はタラコに似ていて味はややさっぱり、カレイのたまごやイクラほど口の中に繊維が残りません。心臓は『ポンプ』より身がしっかりしていて『肉っぽさ』を感じました。『胃袋』も肉っぽい持ち味がありますが、固くなくサックリした肉質です。
次に、『マグロマン焼き』と名付けられた、赤酢のごはんの上に焼いたマグロが載ったお料理です(一人前は2切れ。)焼いたことでマグロの旨味にステーキの香ばしさとほろりと崩れる食感が加わり、まろやかな脂の旨味を、もろみ茎わさびが引き立てます。
さらに揚げ物の『マグロ明太春巻き』が続きます。ギュッと密度のあるマグロ肉と明太子がほどけて広がります。揚げたてで超アツアツですのでご注意。
ここで、コースとは別に『霜降りトロの炙り(1,180円税別)』を追加注文。すき焼きのような見た目で、脂はのっていてもさっぱりして、舌の上で溶けて消えます。
これで終わりと思いきや、〆に『マグロラーメン』が登場です。マグロ節をベースとした7種の出汁のスープとご説明頂いた通り、ひと口ごとにマグロが香ります。分量もかなりありますので、追加オーダーなしでも充分お腹いっぱいになります。
『マグロの希少部位』を提供していたり、『山崎』と『白州』がカウンターに並んでいたり(僕はお酒は詳しくありませんが、ご店主さんが詳しく教えて下さいます。)と、人に勧めたくなる要素が満載のお店ですので、ぜひお試しください!
マグロマン
■ジャンル 居酒屋・海鮮
■住所 東京都世田谷区玉川3-5-7 黒川ビル 1F
■営業時間 【月~金】17:00〜23:00(LO.22:30)、【土・祝】16:00~23:30(LO.22:30)
■定休日 日曜日
■電話 03-6805-7701
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