今月は、『ささや』様をご紹介させて頂きます。
こちらは昨年12月にオープンされたお店で、手打ち蕎麦や日本料理を扱われています。先日、ご近所の情報通の方から「『九つ井』の店長さんが独立して造ったお店で、お蕎麦もお料理も美味しいし、内装もすごくこだわってるから行ってみて。」とお勧め下さり、さっそく訪問させて頂いた次第です。ご近所の皆様、いつも街の最新情報をありがとうございます!

場所は、高島屋の裏の『柳小路』の東角2階で、以前は『ドラフトキング』さんが営業されていた区画です。1階に手書き看板が出ているのが目印です。

2階に上がって『ささや』の暖簾をくぐって入店すると、真正面に蕎麦打ち台が設けられた広い玄関。

靴を脱いで座敷に通して頂くと、かなりの広さに大きなテーブル席が3つ。さらに奥にも座敷があるようです。

今回は一人での訪問にも関わらず、4人がけの大きな一枚板のテーブルを使わせて下さいました。しかも、座敷席は椅子なのですが、床は青々とした畳。さらに、間仕切りには障子戸や装飾入りの欄間も設けられていて、さながら老舗の大店の雰囲気。こだわりの内装とはこのことだったのですね。日本家屋の、それも質感の高いものを二子玉川の駅前で感じられる、とても居心地の良い空間です。
メニューを見ると、『平日のお昼限定』と書かれたページが目に留まりました。天丼・カツ丼のいずれかと、そば・うどんのいずれかを選べるランチセットがあるようです。まず手打ち蕎麦は外せないとして、個人的に丼ものも非常に気になっておりましたので、『天丼セット(2,800円税込)』を注文させて頂きました。

温かな日でしたので、蕎麦は冷たいざるを選びました。お出し頂いた緑茶をのんびり頂いていると、ほどなくして蕎麦が登場。薬味、4種のおしんこ、小鉢も添えられています。続いて天丼、味噌汁が揃いました。お重に入った天丼には大きな海老天が2尾。もはやお重の蓋が軽く浮いていました。
以下は味の感想です。まずは小鉢から。見た目はわさびの乗った冷ややっこのようですが、箸で切るともっちりと粘りのある質感です。食べてみると、超濃厚で甘みすら感じる風味豊かなゴマ豆腐。食感を例えるなら、マスカルポーネ以上にねっとりと濃くて滑らかでした。小鉢と思って油断していましたが、驚きました。美味すぎ。
料理長さんがテーブルに来られた際に「これ、何ですか?」とお聞きしたところ、「『ごまクリーム豆腐』です。」と教えて下さいましたが、僕は驚きのあまり、「ごま…クリーム…豆腐…!」と復唱するのみでした。

次はお味噌汁。写真では分かりにくいのですが、具材がわかめ・ほうれん草など一般的なものに加えて、僕が分かっただけでも、なめ茸・姫たけのこ・たらの芽・ぜんまい、と旬の山菜が満載。思わず韻を踏むほど、お椀一つに旬が詰め込まれています。子供の頃、祖父母の家に行くと田んぼのあぜ道でふきのとうを採っていた『山菜ボーイ』だった僕としては嬉しい限りです。
続いては天丼。いきなり海老天から頂きましたが、肉厚でしっとりしていて、さらにいい弾力。他の具材はししとう、なす、かぼちゃ、さつまいもです。いずれも大ぶりな天ぷらで、大盤振る舞いです。
いよいよ今回のメインに考えていたお蕎麦です。非常に繊細な細切りながら、しっかりとコシがあって滑らかなお蕎麦でした。

デザートは手作りのフルーツ入り寒天ですが、このフルーツも型破りに美味かったです。
お料理やお店の内装も圧倒的に良かったのですが、物腰柔らかな料理長さんが、僕より先にお食事を終えた隣のテーブルの奥様方に、「ごゆっくりしていって下さい。」とお声掛けされていたりと、お店の方のお人柄も素敵でした。
『時間を忘れる』とはよく言ったもので、ゆったりと蕎麦湯を頂いた後、会社に戻ってみたら昼休みを5分オーバーしていました。ほんとに忘れました。プチ浦島太郎です。お勧めされる意味がよく分かりました。
お蕎麦・うどんは900円から頂けますが、和牛や鮮魚を使った懐石コース・いろり焼きコースなど、様々なシーンにも合わせてご利用頂けるお店です。お勧めです!
ささや
■ジャンル:そば・天ぷら・日本料理
■住所:東京都世田谷区玉川3-11-1 柳小路東角 2F
■営業時間:火~日・祝日【ランチ/11:00 – 15:00(L.O.14:30)】、【ディナー/17:00 – 22:00】
■定休日:月曜日(月曜日が祝日の場合は営業)
■電話:03-6805-6636
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