この仕事をしていて、たまに不思議な事に遭遇する。一つ目は「新築マンションよりも築15年、20年経ったタワーマンションの方が高く売れる」という現象だ。
具体的には、昨年新築された二子玉川駅徒歩2分のプラウド二子玉川よりも、二子玉川ライズタワーマンション、プラウドタワー二子玉川の方が高く売れている。プラウド二子玉川の平均成約坪単価が坪742万(10月成約価格)。ライズタワーの直近成約坪単価は坪1,040万だ(タワーウエスト14階)。リノベーションした部屋とはいえ、驚きだ。
常識的に考えて、新築で駅徒歩2分のマンションの方が高く売れるはずである。ところが、タワーマンションの方が高く売れる。それだけタワーマンションにはユーザーを引き付ける“魔力”があるという事か。
もう一つは、戸建住宅の価格である。新築にせよ中古にせよ、価格の査定をする場合は「土地価格」と「建物価格」を分解して査定する。ところ、分解して査定した価格よりもはるかに高い価格で販売されている戸建住宅が売れている。土地の相場として坪300万位の場所に建っている戸建住宅が、建物の残存価格から土地価格を計算すると坪500万になる。でも、売れている。
これなら坪300万で土地を購入して新築した方が、はるかに安く買える。なぜ売れるのか? おそらくユーザーはマンションと比較しているのではないか。「この場所で、この間取りと広さなら、マンションと比較して安い」という比較。管理費もかからない。駐車場もついている。そう考えれば、買えるという判断になるのだと思う。
二子玉川ライズタワ―マンションの価格を分解してみた。弊社で所有しているタワ―ウエストの92㎡のタイプを分解してみた。この部屋の土地の持分は、28.94㎡(8.7坪)。建物の面積は共用部分の面積を入れて、144.99㎡(43.86坪)である。このあたりの土地の時価額は、坪500万円位。持分をかけると8.7坪×500万=4350万円。タワーマンションの平均の坪当たりの建築費を、坪200万位とすると、建築費は、8772万円。合計すると4350万+8772万=1億3122万円となる。この部屋の時価は、2億2400万。時価との差額は、1億1278万になる。まさか、タワ―マンションを個人で建てる人はいないと思うが。

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