News Letter -2023年5月(小林)-

皆様、いつもお世話になっております。すまい倶楽部㈱の小林 北斗と申します。
この文章を書いているのは3月の下旬ですが、このレターが皆様のお手元に届く頃には、新入学、新社会人の皆様も新生活のスタートを切られていることと思います。何かと緊張も多いと思いますが、僕の文でも読んで楽に行きましょう!

■父の実家
僕の姉が小学生の頃に、社会科の授業で『祖父母の家にある、昔使われていたもの』について調べる宿題が出されました。そこで、父の実家にある土蔵から古い道具をいくつか探してきたのですが、多くは昔使われていた農耕器具や糸車、下駄に鉄の刃が取り付けられた『下駄スケート』などの日用品でした。
その中で、特に我が家を騒がせたのが『甲冑(かっちゅう)』です。黒いシンプルな甲冑でしたが、胴に家紋が入っており、このような図柄でした。

何だかとってもキュート。父の家の家紋ではないので、何かのご縁があって頂戴したものなのでしょう。描かれている鳥については、僕はずっとカラスかヒヨコだと思っていたのですが、Googleで『キョトン顔 鳥 家紋』と検索してみたところ、『(むす)(かり)(がね)』という名の家紋だと判明しました。カラスでもヒヨコでもなく、(がん)でした。武士が戦に赴くための装備としてはいささか可愛いすぎるデザインのように思いますが、雁は武家の方々に好まれる図柄だったそうです。
結局、そのキュートな甲冑は他の古道具と一緒に小学校の資料室に寄贈されましたが、小学校は今でもあの甲冑を保管して下さっているのでしょうか。捨てられちゃってたら少し寂しいです。

※掲載させて頂いた画像データは、『フリー素材サイト 発光(はっこう)大王堂(だいおうどう)』様からお借りしております。

■ペコちゃん
以前、鎌田の『不二家レストラン 世田谷砧店』さんに行った際に、ひとつ疑問だったことがあります。
店内に『ペコちゃん』や『ポコちゃん』など、おなじみの不二家キャラクターが描かれていたのですが、ペコちゃん・ポコちゃんと一緒にいるクリーム色の子犬の名前が、なんと『ドッグ』でした。
『犬であること』以外の全ての要素を削ぎ落とした、実にシンプルでミニマルなお名前です。
詳しく調べようと『株式会社不二家』さんの公式サイトを見ると、ペコちゃん達のプロフィールが掲載されていました。僕は知らなかったのですが、『ペコちゃんのおともだちの仔猫の女の子』というキャラクターもいて、その子の名前が『ラブリーキャティ(Lovely Catty)』でした。
「あれ?」と思いました。『ドッグ』との格差がすごい。さらに名前に関して、『ペコちゃん』の由来は、『“子牛”の愛称「べこ」を西洋風にアレンジした』とのことです。『ミルキー』は乳製品ですからね。また、『ポコちゃん』は、『“幼児”をあらわす室町時代の古語「ぼこ」を西洋風にアレンジした』とのこと。室町時代の古語が由来なんて、風雅なお名前ですね。
サイト内でインパクトがあったのは、1958年(昭和33年)に実施された懸賞公募キャンペーンについての記述です。ペコちゃんの年齢を一般公募で決めたキャンペーン、その名も『ペコちゃんいくつ?』で、一番多かった『6歳』と応募した方の中から抽選で3名に、1等賞品として『日野ルノーデラックス(乗用車)』をプレゼントしたそうです。これは当時の価格で『88万円』する車だったそうです。この金額についても調べましたので、後半に続きます。

■ペコちゃん(後半)
ここからはお金の話です。昭和33年の大卒初任給は約『13,000円』、山手線の初乗りは『10円』だったそうです。現代では、大卒初任給が約『22万円』、山手線の初乗りが『150円』のため、貨幣価値の推移はおおよそ15~17倍です。
この計算でいくと、昭和33年の『88万円』は、現代では『1,320~1,496万円』に相当します。車は3名にプレゼントされましたので、3台で計4,500万円です。
話題作りのためとはいえ、『ペコちゃんは6歳』と決めるために4,500万円の賞品なんて、高度経済成長期の日本のパワーはさすがです。
ちなみに、室町時代の古語『ぼこ』を名前の由来とするポコちゃんの年齢ですが、特に公募懸賞などは実施されずに『7歳』と決められたようです。これまた『ドッグ』と『ラブリーキャティ』並みの格差。
実は、『キャット』というキャラクターもいるようなのですが、文章量の関係で今月は以上です。

また来月!

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