擁壁(ようへき)、ご存じですか?傾斜地などにある壁です。
二子玉川ですと、国分寺崖線にある土地によく見受けます。
擁壁にもいろいろあり、鉄筋コンクリート製の擁壁、ブロック擁壁、石積み擁壁など様々です。
問題は、擁壁が古い場合です。
一概には言えませんが、昭和40年以前に作られた擁壁で高さが2mを超えるものは、ほぼ作り直しになると思ったほうがいいです。
そもそも2mを超える擁壁は建築確認の申請と完成検査が必要です。
ですから擁壁の検査済証があるか否かの確認も必要です。
擁壁を造り直すことになると大きさによっては、千万単位の出費になります。
せっかく安いと思って買った土地なのに擁壁の建築に2000万かかってしまい、結局高い買い物になってしまった、ということになります。
新しい擁壁でも建築にあたって問題がないか事前の調査は必要です。
目視でもある程度は分かります。
擁壁にヒビがある、膨らんでいる、水抜きの穴が無いなどは、要注意です。
また、その擁壁の所有が誰にあるのかも重要です。特に上の土地の方の擁壁で、その擁壁が古い場合はやっかいです。
この他、このような土地に建物を建築する場合、通常よりも建築費がかかります。
以前に扱った土地で、擁壁と基礎の工事だけで1億円近くかかると見積が出たことがありました。
場合によっては、地盤改良の工事が必要な場合もあります。
国分寺崖線沿いの土地は、水みちがある場合も多く、建築した後に建物に水が浸入する場合もあります。
安いと思って飛びついた土地に思わぬ落とし穴がある場合があるということです。