【三浦社長のふどうさんコラム】第9回 地面師

地面師(じめんし)という言葉、お聞きになられたことはありますか。

以前、大手ハウスメーカーの積水ハウスが五反田の土地をめぐって、地面師グループに55億円ものお金をだまし取られた事件で一躍脚光を浴びました。

最近では、松本清張原作、黒川の手帳、拐帯行をもとにしたテレビドラマの中で主演の武井咲が
金沢の老舗料理屋をめぐり3億円をだまし取る、という地面師の話がありました。

関係ありませんけど、武井咲の演技は素晴らしかった。

ひと皮むけた感じですね。

積水ハウスの事件でも舞台になったのは、老舗の旅館でした。

似ていますね。もっとも両方とも原作とは異なりますが。

地面師、すなわち、地面とは土地のこと、師は詐欺師。

つまり、土地の所有者になりすまし、土地を売り払う詐欺師の事です。

手口は巧妙で、印鑑証明から実印、身分証明書、住民票、権利証(今は登記識別情報)まで、すべて偽造、または、本人になりすまし、不正に取得します。

プロでもなかなか見抜けません。

なにしろ、あの天下の積水ハウスが騙されたのですから。

我々の仕事でも必ず本人確認は義務づけられています。

また、反社会的団体の関係者でないか、などの確認も致します。

ただ、売主の事を前から知っていなければ、書類で確認するしかありません。

怪しいかどうかは、長年の感です。少しでも変なところがあれば、本当に売主かどうかの調査を徹底的にします。

売主の事を知っている方を見つけて聞き取り調査をしたりすることもあります。

地面師から土地を買った人は、その土地を登記しても判明すれば真の所有者から返還を求められます。

登記には第三者への対抗力はあっても公信力はありません。

つまり、国も救済してくれないのです。

恐ろしい話です。

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